新規事業はナンバーワンよりオンリーワンをめざす

こんにちは、SOCIAL JAM SESSIONの山本です。
懐かしソングの歌詞に出てくるようなタイトルで恐縮ですが笑、これからの時代のビジネスは、特に現在の既存事業のあり方とは異なった思考や行動が求められます。どのようなマインドセットが必要なのでしょうか?

ビジネスは「軍事的価値観」にあふれている

「戦略・戦術」「競合」「参謀」・・・ビジネスや経営では、戦争を彷彿とさせるワードがしばしば使われます。市場のシェアをいかに獲得するか日夜競争し、業界順位によって取るべきアプローチが変わりつつも、競争に勝てる人が「優秀」とされます。勝ちパターンもある程度体系化され、No1をめざす、あるいは維持することがビジネスにおける価値や誉れに近いところがあると思います。

私は経営学を専攻し、新規事業開発が主なキャリアですが、事業成長に伴う戦略や営業も経験しています(新規事業開発はある意味ジェネラリストのスペシャリストだと考えています)。なので、ビジネスに限らず「競争」的側面にワクワクすることもありますが、勝つこと自体が目的になったとき、たとえ勝っていたとしても「なんでこんなことしているんだろう・・・」とネガティブな気分に陥る場面があるのはここだけの話です。

私と同じように、あるいはそれ以上に、「競争」に抵抗がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?そして、「私はビジネスに向いていないのではないか?」と悩まれたご経験もあるのではないでしょうか?

ビジネスは今、社会から「存在価値」を問われている

ビジネスにおいて「競争」という概念がなくなることはないでしょう。それは新規事業においても同様です。

ですが、今日においてビジネスや企業が社会に求められているのは「勝つ」ことだけではありません。極端に言えば、企業やビジネスが「勝つ」ことだけに目を向けてきた結果、社会の負を引き起こし、その解決を後回しにしてきたからです。これからは、「そのビジネスが社会にとってどのような価値を提供しているのか」を、口だけでなく実で示す必要があります。

最近では、将来的にそのビジネスが社会にどのような好影響をもたらすかで出資を募る「インパクト投資」という仕組みも生まれています。

これからの時代の新規事業に大切なこと

そもそも高度経済成長期とは異なり、人々のニーズは多様化・・・以前に、生活を便利にする機能はほぼ充足されてしまっているのではないかと私は考えています。得たい情報を取得するコストは低くなり、表面的な模倣も容易になりました。その分競争は激化し、勝つための難易度は上がり、かつ消耗戦を強いられます。

だからこそ、「あなたがこの社会に対してどうしたいか」という哲学が、何よりの「差別化戦略」になるのです。たとえ似たような競合サービスが存在していたとしても、その哲学がベースにあるサービスであれば、対象となる顧客や細部の内容、お金のいただき方が自然と違ってきます。(市場的には)競合はいるが(めざす未来には)競合がいない、オンリーワンのサービスなのです。

その哲学やストーリーに、仲間や顧客は惹かれます。そして、似たような哲学を持つ方との出会いは、「競争」ではなく「共創(共奏)」する親友との出会いになります。今まで「競争」で苦労していた方がビジネスの中心になる、それがこれからの時代だと思っていますし、それが私の哲学です。

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