新規事業とジャズはライブ感あってこそ

<本日のBGM:笹島 明夫トリオ ”Have You Met Miss Jones?” >

こんにちは、SOCIAL JAM SESSIONの山本です。
コロナ禍が明けて補助金も切れたことで、歴史あるジャズバーやライブハウスが店を閉める事態が増えているようです。でも、ジャズは臨場感あるライブでこそ聴いてほしい!そういう思いを込めてお話をさせていただきます。

ジャズは是非ライブハウスに足を運び聴いてほしい

そもそもジャズは、特に若い方から残念ながらあまり人気がないようで・・・。BLUE GIANTなどジャズを取り扱った漫画やアニメ、映画などが注目されることはありますが、実際にライブハウスを訪れるまでには至らず。著名なクラブでもジャズとは関係のないライブで集客することも多く、プレイヤーもネット上での演奏機会を増やす傾向にあるようです。

ただ、ジャズはまさにその瞬間の音楽であり、ライブであれば同じ音楽は2度と聴くことはできません。プレイヤー同士が音や目線で会話し、ソロプレイヤーを立てつつ煽り互いを高め、それぞれの強みや個性を発揮しながら、観客や場の空気を受けてアドリブする。観客は、プレイヤーのとてつもない表現や技巧に歓声をあげ、惜しみなく拍手を送る。ライブだからこそ味わえる開放感を、是非一度体験してみていただきたいです。

少し話は変わりますが、先日のパリオリンピックを見ていると、ブレイキンはジャズに似ているなと感じました。DJの選曲に対して、自分の強みとリズムの乗り方、観客の雰囲気や目の前の対戦相手を考慮して技を繰り出す。なので、ジャズも若い世代の方からも十分支持される音楽だと思っています。

新規事業もまた、現場感と臨機応変力が問われる

常々このコラムでは、新規事業とジャズセッションは似ているとお話しています。

それぞれメンバーの強みを生かしたり、正解がない中突き進むのはもとより。くわえて、特に新規事業は常に現場で何が起こっているか、顧客が何を求めているのかにアンテナを張り、臨機応変に動いていくことが求められます。高速でPDCAを回すというセオリー通りの観点だけでなく、所属企業経営層や投資家の意向を受けて方針変更を余儀なくされることがあることも事実です。どんなに理不尽でも、それを受け入れて進むしかありません。

理想を目指すのはもちろん、それを実現させるために超えなくてはいけない現実を見据えたうえで、考え得る最適解を出し続けていく。それが新規事業です。この経験は、その後どんな仕事をするにしても確実に生きますし、人生を通じても生きがいを感じられる瞬間になります。

社会もまた、リアリティある体験を求めている

少しだけマクロな話をします。日本国内における人口は減少の一途です。今は労働力不足が叫ばれていますが、その対応としてさまざまな労働が自動化やバーチャル化していきます。これを「仕事が奪われる」と捉える人もいますが、社会のニーズ変化に応じた仕事は新しく生まれるだろうし、「(お金を稼ぐことが主の)仕事はしなくて良い」時代の手前に来ているのだと思います。

私も「人生のポートフォリオ」と称して忙しい方への自己投資時間の作り方をお伝えしたり、世間では「タイパ」という言葉が定着していますが、社会のニーズや要請に合わせて時間を使ってきた方にとって、逆に「もう労働に時間を使わなくていいから自由に生きなさい」と言われたら、とても困りますよね?実際、長年勤め上げた方が定年を迎えて既に直面していると思います。

産業史はある意味、労働負荷が減った際に自身の「暇」な時間とどう向き合うかの繰り返しです。今この時代が、またそのタイミングに差し掛かっていると考えています。そして、この「暇」を埋めるためのビジネスがいつの時代も生み出されてきました。

人々の生活におけるニーズがほぼ充足され、バーチャル空間で距離も時間も縮まった現代社会においては、リアリティ、その瞬間その場だからこその体験が求められるのではないかと、月並みながら考えています。

通常の仕事では忘れがちな「瞬間」を楽しんでほしい

ブレイキンの例を出したように、必ずしもジャズでなくても構わないのですが、その瞬間その場だからこその体験は、一般社会ではその価値を忘れがちであり、是非あなたなりのライブを楽しむことをおすすめします。

そして、もしまだ一度もジャズをライブで聴いたことがなければ、初来店の方でも気兼ねなく入れるお店はいっぱいあるので、是非訪れてみてください。

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