新規事業は失敗を計画に織り込む

こんにちは、SOCIAL JAM SESSIONの山本です。
新規事業はそもそも成功率が低く難易度の高い仕事ですが、失敗自体がない新規事業は存在せず、失敗を踏まえてこそブラッシュアップされるものです。この失敗を上手に受け入れることが新規事業の要なのです。

新規事業が右肩上がりの一次関数で金銭的リターンを得られるはずはない

投資と考え方は近いのですが、「時間やお金をこれだけかけたのだから、これだけの金銭的リターンを期待したい」という思惑は、右肩上がりの一次関数的にはなり得ません。一定の期間において平均的にそのリターンを目指すということは現実的かもしれませんが、それまでの時々では常に波があります。

場合によっては階段状に停滞と上昇が繰り返されたり、大きく損失が出る瞬間が生まれたり、最初は停滞期間が長くどこかのタイミングで急激にリターンを得られることも。どのような事業成長を目指すかを想定することはできますが、それでも都度の失敗や成功を完全にコントロールすることはできません。それが不確実性、すなわちリスクが高いということを意味しているのです。

新規事業で間違いなく得られるのは本気で挑むからこその「経験」である

ただし、新記事業への投資を(一時的なものも含めて)回収できない、あるいは損失が出たことを「失敗」と捉えるのは早計です。仮説を立て、それを確かめるために挑戦するからこそ失敗できます。この失敗から仮説を修正し、さらに事業の精度を高めていくことが、そもそも新規事業なのです。そして、仮に当初検討していた事業が成立しないと結論づけ、投資したお金と時間が無駄に終わったと見えたとしても、次に立ち上げる事業に活かせればその際のコストを大幅に下げることができます。

これは、ケアレスミスや検討不足などを要因とした失敗でも同様ではありますが、本気でその事業を実現したいと思っての挑戦であればあるほど、その経験から得られる価値は大きくなります。

あなたにとってどの程度の失敗なら許容できるか?そのリスクを回避するには?

新規事業は、全力でその実現に向けて取り組むことと裏腹に、気持ちやアセットに余裕がなければ良いアイデアも生まれず、焦りばかりで進捗も滞りがちです。

人によって、許容できる失敗やリスクは大きく異なります。このリスクの大きさで「あなたらしい」新規事業の成否が決まるものでもありません。その新規事業への挑戦に、自分がどの程度の時間とお金を投資できるか(最悪すべて失ったとしても生活に支障がないか)、撤退基準は何かを考えてみましょう。

その際、「自分はリスクを取りたがらないから新規事業開発や起業などに向いていない」と表面的な思い込みは取っ払いましょう。「自分がやりたいこと」を実現するためには何かしらのコストがかかることは当たり前と理解しながら、「お金がかけられないなら時間をかけよう」「自分一人では上手くできないことは人に協力をお願いしよう」など具体的なアクションまで落とし込むことで、リスク自体も回避しながらその実現可能性を高めることができるのです。

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